ネパールの少年に教えられたこと。。。

エベレスト街道を友人とトレッキングしたことがあります。富士山より高い高度を歩くということで、ガイド兼ポーターを雇ったんですが、実際に現地に行ってみると、まだ 10 代前半と思しき少年がやって来ました。
いい年の大人 2 人が、子供に重い荷物を持たせて山道を歩く・・・という、ちょっと恥ずかしい構図になってしましました。
休憩中にお菓子をあげようとすると、プロ意識が高く、全く受け取ってくれません。連れの友人の高山病がひどくなり、真夜中に酸素ボンベを取りに行ってもらったこともありました。お金が必要になったらと思って、20 ドルを渡して、使わなくてもお礼としてそのままあげようと思っていたら、真夜中の夜の山道を走って帰ってきた少年は、何キロもある酸素ボンベと 20 ドルをそのまま私に差し出してきました。
最終地点の宿に着いて、荷物を部屋において、お礼を言おうと少年を探したら、次の仕事の為か、走って何日もかかる自分の村に既に帰ってしまったあとでした。
10 代前半の少年に「プロ意識」を教えられた、ちょっとほろ苦い経験でしたが、この時の言うに言われぬ思いが、塾経営を始める動機の一つになっているような気もします。

塾ひろば[ 2021-04-04]